保護者の方が気になるのは「うちの子は矯正の必要があるの?」「いつから始めればいいの?」ということでしょう。
まったく同じ症例は存在しませんし、不正咬合の種類(出っ歯、受け口、開咬など)や永久歯の生えるスペース、その他さまざまな要因によって、適正な開始時期は異なります。
それ以外にも転居や受験などの時期や、本人さんのやる気などによっても、今が頑張りどき!という時期はそれぞれだと思います。歯並び、かみ合わせがご心配な場合は一度ご相談ください。
お子様に限らず、大学生や成人の方もご相談いただけます。成長期を過ぎていても、矯正治療は可能です。
むし歯の治療は一般歯科に通い、矯正治療のために当院に通ってくださる方もいらっしゃいます。できるだけ患者さんひとりひとりのニーズに合わせて、片顎のみの矯正や部分的は矯正の相談も受け付けています。
気になることがございましたらお気軽にご相談ください。
不正咬合には原因があり、骨格のズレや顎骨と歯の大きさのアンバランスのような遺伝的先天的な要因ももちろんありますが、後天的な要因も大きく関係します。
そのひとつに、乳歯の大きなむし歯による早期脱落があります。それ以外に、悪習癖(吸指癖、咬下唇癖、爪咬み等)や、異常嚥下癖、体癖(頬杖、猫背、横向き寝、うつぶせ寝等)などがあります。
歯はお口の中で、頬や唇などの口腔周囲筋と、舌という筋肉のかたまりとの間で、バランスのいいところに立っています。舌で歯を押す場合、唇を閉じる力が弱ければ歯が前に出ますし、すると口が閉じられず、口呼吸をするようになります。口で呼吸をすると、舌は下がり、上顎の歯列が狭くなるので、叢生がきつくなります。咬む筋肉が強すぎる場合はかみ合わせが深く(下の前歯が見えない状態)なりますし、弱すぎると開咬(前歯が合わない)になることがあります。またアレルギー性鼻炎や扁桃腺肥大で鼻呼吸が難しい場合は、口呼吸になり、唇の力が弱くなって、歯が前に出たり、下顎が後退したりすることがあります。
予想される治療概要や期間、料金などをおおまかに説明します。
レントゲン、模型、顔面写真、口腔内写真など、診断のための資料を採得します。
資料の分析結果をもとに、現在の問題点と、考えられる具体的な治療方針、使用する装置などを説明します。
乳歯列期や混合歯列期の成長のある時期に、骨格的な成長のコントロールや永久歯の萌出誘導を行います。
永久歯の萌出を待つ場合は、定期的に観察を行います。
マルチブラケット装置などを用いて永久歯の咬み合わせを作ります。月に1度の来院が必要です。
動かした歯は後戻りをしますので、それを防止する装置を装着して観察する期間です。来院は3〜4ヶ月ごと、期間は最低2年です。
相談料 | 2,000円 (税込2,200円) |
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検査料 | 30,000円 (税込33,000円) |
診断料 | 18,000円 (税込19,800円) |
マルチブラケット以外の装置 | 装置ひとつにつき(3つまで) | 60,000~120,000円 (税込66,000~132,000円) |
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4つめ以降 | 10,000~30,000円 (税込11,000~33,000円) | |
マルチブラケット装置 | ブラケット種類により(片顎) | 170,000~190,000円 (税込187,000~209,000円) |
保定装置料 | 床タイプ(上下顎) | 50,000円 (税込55,000円) |
固定式ワイヤー | 10,000円 (税込11,000円) |
観察/調節料(来院ごと) | 4,000円 (税込4,400円) |
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抜歯料(1本につき) | 5,000円 (税込5,500円) |
マウスピース矯正(インビザライン) | 800,000円 (税込880,000円) |
ホームホワイトニング | トレー(片顎) | 5,000円 (税込5,500円) |
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薬剤(片顎/一週間分) | 5,000円 (税込5,500円) | |
スポーツマウスガード | 10,000円 (税込11,000円) |
上あごの骨、あるいは上あごの前歯が前方に出ている状態を上顎前突(じょうがくぜんとつ)といいます。これは主に上顎骨の過成長や下顎の劣成長、あるいは機能的な問題(異常嚥下癖、口呼吸、悪習癖など)によって起こります。上顎前突の場合、口唇を閉じることが困難なため口の中が乾燥してよごれがつき易くなります。下顎が小さく後退している場合は、気道が狭くなり、睡眠時無呼吸症候群のような呼吸器系の病気を引き起すことがあります。
下あごが上あごに対して前に出ている状態で、前歯のかみ合わせが逆になっているので反対咬合ともいいます。成長期のお子様の場合、正常な上顎の成長を阻害する可能性があるので、低年齢から治療を開始する場合があります。しかし成長終了まで骨格が変化しやすいので、経過観察の時期をはさみながら、ステップごとの治療を行います。
歯が重なり合って生えている状態を叢生(そうせい)といいます(八重歯も叢生の一種です)。叢生の原因にはいろいろありますが、主に歯の大きさと顎の大きさとの不調和や、歯列の狭窄によって起こります。叢生の場合、歯磨きが難しいため、むし歯になりやすい傾向があります。
上下の顎や前歯が前に傾いて、上下の口唇が前にとび出した状態になっています。唇が閉じにくいため口呼吸になりやすく、口の中が乾燥してむし歯になりやすい傾向があります。
過蓋咬合(深いかみ合わせ)は、上顎前歯と下顎前歯が垂直的に深く重なっている状態です。深いかみ合わせのため、下顎の正常な前後的、側方的な運動や成長を妨げることがあります。
上顎歯列の幅が狭かったり、上の歯が内側から生えたりすることで下顎が横にずれ、奥歯が反対咬みになるかみ合わせです。非対称になるため、全身のバランスが崩れやすいです。成長が終わると改善するのは難しく、外科矯正になることが多いため、早期の改善が必要となります。
過蓋咬合とは逆に、奥歯をかみ合わせたときに前歯が合わないかみ合わせです。前歯で嚙み切ることができず、舌を使ったり横の歯で咬んだりします。上下前歯の隙間に舌を挟んでしまうことが多く、改善が難しくMFTという嚥下のトレーニングが必要です。